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節約したい人が心がけるべき5つのこと

 

直近このようなニュースが出ていました。

30代・40代女性、80%が節約に興味ありニッセン調査

 

これを見てビックリしました。なんと、

現在の貯金額は0100万円が半数以上

だというのです。20代ではなく、30代・40代ですよ。もしかしたら旦那さんが持っているという人もいるのかもしれませんが、それだけではないでしょう。

このペースでいくと、明らかに老後に、年金だけでは補いきれない人が大量に発生することになると思うのです。高齢化する社会において年金額は減少する一方ですからね。

 

 

幼い頃、自分はそれなりに貧しい家庭に育ちました。

今だから明かせますが、父親は脱サラして起業しましたが、バブルが弾けたということもあり、あまりうまくいかず、親の年収が低いため、高校でも、自動的に授業料は免除となっていました(決して成績がよかったからではありません)。

今から考えると、日本の教育って、本当に素晴らしいですよね。

 

大学時代には、代々木ゼミナールでの知的労働(実際は半分くらい雑用っぽいことw)というアルバイトが大変寛大な収入を提供してくれたので、非常に楽にはなりましたが、友人達が学食などでご飯を食べている時でもいつも自分はお金がもったいないと思い、母親に作ってもらった弁当を食べていました。もちろん、飲み物は家のお茶を沸かしたポットから注いだペットボトルです。

 

そのためか、学生で起業してそれなりの資金を手にした後も、社会人になってそれなりの収入を得るようになってからも、(自分が保有する資産の割には)使っていないのが現状です。

もちろん、これは、自分自身がもう一度起業しようと考えていたことや、会社が海外のビジネススクールに留学させてくれなかった場合に辞めて自分で行こうと考えてたからというのもあります。そのために資金を貯めたかったということです。

 

しかし、それよりも、幼い頃から徐々に見に付いたてきた「それは本当に必要か?」と合理的に考える習慣が続いてるような気がします。

その点でも親には本当に感謝しています。

貧しかったですが、ずっと幸せに生きてこれましたしね。

 

少し話はそれましたが、自分は多分節約してる感覚はあまりありません。

何かを我慢している感覚もあまりありません。

でも、上手にバランスが取れているし、上手にお金を扱う事が出来ている方だと思います。これは、金融業界だったからということもあるかもしれません。

 

 

さあ、本題に入りましょう。

自分自身が、その意識しない節約のために行ってきたことは以下の5つになります。

 

  1. 節約する動機を明確にすること
  2. 常に資産とキャッシュフローを見える化すること
  3. 健康でストレス耐性のある心身を作ること
  4. 比較する能力を身に付けること
  5. 捨てるものからお金を生み出す方法を考えること


では、一つずつ見ていきましょう。

 

 

1節約する動機を明確にすること


 

まず、始めにここが明確ではないと続かないと思います。

色々な理由があるでしょう。

「節約して作ったお金で英会話教室に通いたい」

「節約して作ったお金で海外旅行にいきたい」

「節約して作ったお金でCartierの指輪を買いたい」

「節約して作ったお金で起業してみたい」

こういった実際の行動が決まっている場合でもいいですし、

 

「節約して作ったお金で将来の不安を取り除きたい」

など、精神的な安心感を得るものでもいいかもしれません。

 

しかし、この場合は、ある程度ザックリでいいので、今後のキャッシュフロー(予想される収入と支出の流れ)を明確にしてみるといいと思います。

そうして例えば、今のままでは「75歳で全資金が尽きる」などといったことが分かると本気になると思います。

マスローのピラミッドで示されている通り、人間は生存欲求が最も人を動機付ける力が強くなります

 

ちなみに自分自身もファイナンシャルプランナーの2級技能士(+AFP)まで保有していますが、ファイナンシャルプランニングの最初のステップはキャッシュフロー表を作成することです。

以下のサイトでExcelシートが無償配布されていますので、入力してみると分かりやすいと思います。

 

ライフプランの考え方・手法

 

このように、動機が何にせよ、ここが明確でないと、簡単に節約の意思は崩れることになります。まずは購買の判断の度に思い出せるくらい動機を明確に意識に刷り込ませておくことが必要でしょう。

 

 

 

2常に資産とキャッシュフローを見える化すること


 

いろいろな方にお会いしましたが、自分の資産やキャッシュフローである収入と支出を把握できている人は非常に少ないです。

ここが見えると、強い抑制能力が働きます

 

特に節約に絡む部分では支出です。見えないと気づかないことが多いです

昨今は、クレジットカードや電子マネーで決済してしまう機会増加しており、余計に使った気がしないことが多いです。

※本田健さんの『ユダヤ人大富豪家の教え』というベストセラー本の中でも、大富豪がクレジットやデビットカードを使わずにキャッシュで払うことが紹介されていましたね。

まずは、支出を全て見える化して明確にすることが出発点です。

 

自分が支出の管理を始めたキッカケがありました。大学の4年の春のことです。就職活動も終わり、当時、体育会サッカー部とESSのスピーチセクションに所属していた自分は、新歓活動をしていました。

特にサッカー部では優秀な新入生を勧誘するかがチーム力に圧倒的な差が出ます。みんな真剣なので身銭を切って新入生に飲み食いをさせることになります。

実は、その月に親から自分が小さい頃から貯めた貯金と親が少しずつ入金してくれた郵貯の通帳を渡されていました。「来年から社会人になるのだから、もう自分で管理しなさい」と。

だいたい20万円弱くらいでした。しかし、4月の一ヶ月でその通帳はものの見事に、ほぼ残額ゼロになりました。

あの時は、親への罪悪感で一杯でした。そして、その時ある感覚が芽生えました。

「お金なんて使えば一瞬で無くなってしまうもの」ということ。

その際に、自分が財布の中身を酔っ払って落としたり、誰かに口座を不正使用されたとか色々考えました。だからこそ、一ヶ月で使ったお金を思い出せる限り全て書き出すということに試みたんです。

新入生達と夕飯を食べに行けば、3,000円~5000円くらい払ったりします、昼飯も一緒に食べることもあるし、そうすると自分の分も含めて日々食費だけに平均で4000円くらい使っていたわけです。

4000円×30日=12万円」ですからこれだけで半分以上を使っていました。その他、学生にしては大きい金額を手にしたことで、洋服や電話代などの使用が通常時より加速していました。

結果として、20万の資金はあっという間に消え去ったわけです。

 

これがキャッシュフローを常に記録し続けるキッカケだったのですが、それからずっとやっています。

 

では、具体的なやり方について簡単に紹介してみます。

 

まず、ほとんどのケースで、2000円~15000円の間の支出が重く圧し掛ってるはずです。これはその国の物価水準にもよりますが、日本ではこのくらい水準の額になるものが足を引っ張っているはずです。

人によって差はあるものの、もし15000円以上の金額になると、だいたい慎重になることが多いはずです。

価格比較サイトで調べてみたり、家族や友人に相談したり、本当に必要かなと考えてみたりするはずです。

そのため、使っている意識があります。ということは自制意識が働いています。

だから使いすぎるリスクが回避される可能性は上がります。

 

一方で、それ以下の金額のものはあまり大きく圧し掛かりません。1000円を20日使っても2万円ですからそこまで大きな打撃にはなりません。

 

そしてほとんどのケースで食費の部分が天敵です。つい飲みにいったらエスカレートして、結構な金額になってしまったなんていうことはよくあります。

これとともに交通費も頻繁に発生するものとして考えられます。

また、月ベースで家賃・光熱費・通信費・保険費などが発生しているはずです。

また、不定期で美容費、洋服や生活雑貨、旅行費(交通費とは別)、冠婚葬祭、学費なども発生していることでしょう。

 

ちなみに、この中で、月ベースで固定的に払っているものも忘れがちで管理が甘くなりがちです。2000円~15000円の間に属するものが多いので感覚がないですが、通信費も光熱費も保険費用も見直すことが可能なものです。

一方で、家賃は家を決める際によく検討していることがほとんどなので問題ないことが多いです。

 

これらを全ての支出を項目別に書き出してみたりウェブサービスなど活用して見える化してみてください。

それを月間で見た時に、すぐに「これって余分だよな」ってことに気づくはずです。

それが、結果として自制意識に繋がります。

この結果、自然と効率的なお金の使い方を考えるようになるはずです。

 

 

 

3健康でストレス耐性のある心身を作ること


 

ストレスが溜まるといつも以上に飲んだり、食べたりすることが多くなります。

ストレス発散のためなのか購買全体の欲が急上昇します。

ストレスを発散したいから通常時以上に、友人とも遊びにいったりします。

カラオケやクラブやドライブやゲームセンターや色々なストレス発散方法があるでしょうが、その結果、平常時の支出水準を大きく上回ることになります。

 

またストレスは、健康にも影響を与えます。もちろんストレスだけではありませんが、

その結果として医療費などの必要のない支出が増加することになります。

また、逆に健康でないと精神バランスが崩れ、ストレス耐性が弱まります。

 

自分の場合は、常に健康に生活し、ほとんど風邪など引かないので、あまり医療費が必要ありません。

普段から心がけることで、ダイエットの必要もないので、わざわざ有料制のジムにいってミッチリとトレーニングすることなく、周囲を走るとか、少し遠い移動を自転車にしてとか、あまり設備はないが市営プールに行くとか、安価な価格で健康を維持することができます。会員制のスポーツクラブって結構コストですよね。

実は自分自身は、健康マニアだったりします。今まで健康本は20冊くらい読みました。

それは、無駄な所で余計な時間を取られたくないというのが根底にあります。

普段から健康な生活をしていれば必要以上に運動をしなくてもそれなりに体型を保つことができますしね。 

このように健康でストレス耐性の高い状態を保つことは、ストレス発散代とも言える食費や遊び代を抑え、かつ医療費やジム代などを下げることに繋がります。 

 

4比較する能力を身に付けること


 

2000年のインターネット革命以降、Amazonや楽天やカカクコムやぐるなび等多くeコマースや比較サイトや口コミサイトが生まれました。

これらを、うまく利用できれば、我々は商品に関する多くの情報が手に入り、実際の店舗で買うよりも安価な値段で購買をすることが可能になりました。

 

昔の購買プロセスはこうでした。パソコンを例に説明してみましょう。

パソコンを買おうと考える⇒家電量販店に行く、商品を見比べる、店員に商品の詳細や機能の違いを教えてもらう⇒別の家電量販店を1~2つ見て検討中のパソコンの値段を見比べる⇒最終的にどのパソコンを買うか、どこでパソコンを買うかを決める⇒買う。

しかし、このプロセスが多くの人にとって変化しました。

パソコンを買おうと考える⇒価格比較サイトで機能や価格を見比べ、口コミサイトを見て商品の生の情報を仕入れる⇒商品を選定する⇒そのままeコマースで買うor既に選定した商品を量販店で買う。

 

我々は商品の購買を行う際に、「何を買うか?」「どこで買うか?」を必ず選定しています。

これらを決定する際に、比較するための情報がインターネット上に溢れています。

だからこそ、そこにある情報を効果的に活用して、「より良い商品を買うために」、「より安く買うために」、比較する能力が更に重要になってきているのです。

 

情報収集能力と分析能力が高い人は、適格なモノをで安く購入することスキルに長けているのです。

つまり、「比較力=情報収集力×分析能力」だと個人的に伺えています。

身の回りに「お買い物上手」と呼ばれる人がいるでしょう、この方達が当てはまります。

 

また、これらの結果として、買い直しが発生するリスクすら下げることができます

この買い直しは非常に多いんです、「壊れやすい」とあちこちの口コミサイトで言われているのを見逃したり、十分に機能を比較しなかったために機能が不十分だったり、他にもっと欲しくてたまらないものがあったり、買換え期間が短い例は様々です。

 

例えば、自分自身は多分ホテルなどにはお金をかける方だと思います。

仕事も一部は入りますが、世界の一流ホテルの大部分に泊まったことがあります。

日本はじゃらんを使うのは当然でしょうが、海外のホテルはAgodaBooking.comで自分で予約します。それも早目かギリギリのどちらかに予約することがほとんどです。

5つ星ホテルでも1万円前後で泊まることができしまうことも多いです。

 

 

余談ですが、比較する能力だけでなく、基本的に様々な能力が高まることは全て節約に繋がります。

例えば、交渉力のある人は、お店との交渉で価格を下げることができます。

外国語能力が高い人は、海外旅行の費用が劇的に安くなります。(日本語ガイドなど必要ない。日本語対応ツアーは2倍~3倍が相場が平均です)

つまり、比較能力を始め様々な能力を高めると価格を下げることが出来る可能性が上がるということです。

 

 

 

5捨てるものからお金を生み出す方法を考えること


 

これに関しては、自分自身はあまり得意分野ではないですが、節約にとって最も大きな一つです。

もし5万円で買ったものが、2万円で売れるのであれば、初めに3万円で買ったことと等しくなります。

このように、価値が下がりにくいものを購買し、それをなるべく高く売却するという感覚を忘れている人が多いです。

 

自分自身が出会ってきた経営者の人達はこういった発想を持つ人が多いです。

例えば、不動産を買うときは、住み心地よりも前に、「いくらで売れるか」を非常に重要視されます。周辺の今後の不動産開発情報や、駅からの距離、値崩れが起きにくいか?結果として、少しくらい高めの出費でもそういったエリアを選んだりします。つまり、「売却価格-購買価格」を最大化するという視点を常に持っています

これは、車を購入するときにも同じことが言えます。フェラーリやポルシェなどのいつ部の外車は年を重ねるほど価値が上がるものも存在します。トヨタのレクサスも中古で販売されないようにトヨタが買い取る仕組みを取っているので、一般的な乗用車よりも値崩れが起きるにくいでしょう。これも同様の例なのです。

これらは極端な例ですが、本を買うときも、家具を買うときも、電化製品を買うときも、衣服を買うときも全て同様です。

将来の価格変動をある程度予測し、売却価格がなるべく高くなるような買い物をすることは大きく節約に繋がります。 

 

☆☆☆

 

 

ちなみに、ここでは取り上げませんでしたが、金融にいるからではなくて、この保険の見直しは物凄い大きな効果があります。だいたい、必要以上の保証がついていたり、大手生保で買う場合は担当者のコンサルティング代金がつきまとうので、どうしても高くなりやすいです。

だからこそ、出口さん岩瀬さん率いるライフネット生命さんがシェアを伸ばしているんでしょうけどね。志のある素晴らしい革命ですし、金融×テックに革命を起こそうとしている我々ZUU.comとしてもロールモデルとして勉強させてもらってます。

 

何れにせよ、このエントリーが“何かのために”節約したい人達にとって少しでも参考になればと思います。何か質問があれば、ツイッター(tomitaZUU)まで頂けたらと思います。

 

いつもありがとうございます。

 

photo credit: Alan Cleaver via photo pin cc