昨日正式に発売された『鬼速PDCA』の出だしはお陰さまで好調のようだ。理想を言えば一過性のもので終わらずに、10年後、20年後もPDCAの定番書として読み継がれていることを願うばかりである。
ありがたいことに、既に読んで頂いた方からも「自己啓発本かと思っていたら、かなり実用的な良書だった」「熱くて論理的でストイックな姿勢や言い回しが、良い意味で危機感や刺激を大きく与えてくれる」など感想などが届いている。
また、既にブログなどで紹介頂いた方々もいる。
今回の本が完成した後に思ったことは、自分が想定した以上にボリュームのある内容になったということだった。そこで、この「鬼速PDCA解剖図」を作成した。あの分厚い本をA4一枚にまとめたらこうなる、という自信作である。本を読み進めるアシスト役としても使えるし、読了後に復習をする際にも重宝するし、日々の意識付けのためにトイレの壁に貼るという活用法もある(笑)。
本来は本の購入者へのダウンロード特典のひとつではあるが、鬼速PDCAの理解を助けるツールを出し惜しみしても意味がないと思って、出版社さんの了承を得てここに掲載させてもらった。自由にシェアしていただければと思う。
正直に告白すると、私は社内で鬼速PDCA研修を行うとき、「P」「D」「C」「A」のそれぞれの注意点や方法論について箇条書きでまとめたものを教材として使ってきた。今回の体系化もそれをベースにしているが、製作の終盤にさしかかったところで、製作プロジェクトのメンバーの一人がこの図を持ってきたのだ。「冨田さんのお話を図にまとめたらこうなりましたけど、合ってますか?」と。
いやはや、世の中にはすごいスキルを持った人材がいるものである。
この解剖図で特記しておきたい点を3つだけ紹介しておこう。
1) PDCAサイクルといっても、実体は「実行サイクル」である点
その実行サイクルの中身を検証するのが「計画」「検証・調整」フェーズであり、そのサイクルを早く回すのが「実行」フェーズである
2) サイクルを一巡するとき必ずしも「調整(A)」から「計画(P)」に戻るわけではない点
次にどこにパスすればいいのかを意識することで、次のPDCAサイクルにいち早く回すことが可能になる(たとえば会議で課題が出たら、次週に持ち越さないでその場で期日を含めたタスク化してしまうなど)。
3) KPIだけはなく行動目標もKDI(Key Do Indicator)として数値化する点
KPIに変化が出るまでにはタイムラグがあるケースが多い。その間、自分がやっていることに自信を持つには(私の造語である)KDIを達成している事実を確認することがきわめて重要である。「結果は変えられなくても行動は変えられる」。本書で度々指摘していることである。
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